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ハダニ、アブラムシの餌を断つ

 施設園芸では夏場45度C以上の高温になる事もあり、ハダニ発生は仕方ないとされ、ダニ剤散布は当然とされています。
○何故・ハダニが発生した葉の糖度は高いのか?
○何故・干ばつになると多発するのか? 
○何故・樹勢、草勢が弱いと先に発生するのか?
○何故・収穫後半に多発するのか?
○何故・堆肥施用の畑や灌水した畑は、発生が遅い、発生しない?

ハダニ、アブラムシが好む餌とは

干ばつは水不足であり、土の中には肥料分は有っても根は充分に養分吸収出来ません。当然天候は良いので葉では光合成でデンプン糖分を旺盛に作るが、根からの養分が不足すると成長が鈍化します。 よってデンプン糖分が葉に滞留する。良質の餌を提供している訳で、金と労力を掛けて退治しても餌が有る限り何度でも発生するのは当然の結果です。
植物が光合成で作ったデンプン糖分を摂取する事で動物は生存でき、虫も葉を食べ、吸汁したデンプン糖分をエネルギーとしています。
葉の糖度でハダニ発生予測が出来る
 堆肥施用で保水力と保肥力が高くなり、また灌水する事で養分吸収が出来るので健全に育ち、ハダニの発生は遅くなるのは当然です。ハダニが発生した葉を測ると糖度が高いのも当然で、作物ごとに糖度データを蓄積するとハダニ発生予測さえ出来ると確信しています。

葉の糖度を上げると実も甘くなる

 干ばつの年の果実が甘いのも、根域制限栽培は甘いのも、雨水を防水シート排除すると甘いのも、 寒暖の差が大きい地域の果樹が甘いのも、全て、収穫前に樹の成長が止まり、葉のデンプン糖分濃度を高め実に移行して甘い果実が出来るのです。
 見方を変えると、収穫間近や後半の多少のハダニの発生は、実の甘さの目安でハダニが教えてくれていると言えます。収穫間近に葉色は青々とし、芽が伸びているようでは実はどんなに大きくとも、甘くないのは明白です。
 寒暖の差が少ない地域や肥沃すぎる土地で、高品質を目指すなら、熟期には水分を絞りチッソ吸収を抑え葉の糖度上げる管理をすると良いわけです。

さくらんぼの葉の糖度測定結果

 写真は2本とも3月に鉢植えしたばかりの同じ品種です。右側の樹は、花芽分化促進のため水分を絞り生育を抑えた結果、ハダニが大量発生しました。(葉の裏は黒く、葉の表が白いのが被害状況です)
左側の、樹形作りのために肥料・水分を与え続け、栄養成長を持続している樹には、同じ場所に置いてもハダニの被害はありません。生育の旺盛な樹には付かず、生育が停滞すると葉にデンプン・糖分が滞留して、それがハダニの餌になっていると考えられます。
 そこで、葉の糖度を測定してみました。
 測定日 平成14年7月24日 農協デジタル糖度計
 被害無しの樹の葉  糖度5.0
 ハダニ被害樹の葉  糖度6.5
 推測通り、被害葉のほうが糖度が高い事が立証出来ました。

ハダニ発生予測さえ出来る

今後は色々な作物で比較測定結果の データーが数多く集まるとハダニ発生予測や、栄養成長と生殖成長度を数値化して施肥時期及び施肥量の判断基準になるはずです。
 対策
●初期の応急対策として尿素の500倍液の葉面散布か、チッソ成分の多い葉面散布剤。
●肥料充分の場合は灌水をする。肥料不足の場合は水と液肥等の土壌灌注等の施肥をする。
 上記対策を取り健全になるとハダニの被害は軽減し拡散は止まるはずです。
 特にチッソの与え方で健全な作物を育て、病気や害虫の発生減じ減農薬に寄与出来ると思います。

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